この記事を一番読んでほしいのは、40、50代の飲食店で働く人ですが、その方たちは、特にこういった文章を読む習慣がない人が多いと思います。
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今回の記事は、飲食店で働くベテランと呼ばれる人に危機感を持ってもらうために投稿します。
今の飲食業界で大きな問題なとなっているのは、中間管理職についてることの多い40.50代でベテランのスタッフの仕事の取り組み方だと思っています。
経営者は、まだ努力していて柔軟性はあることが多いですが、ベテランと呼ばれる方々の努力の量と質が劣っていると感じざるを得ないのです。
これは同世代である僕でないと言いづらいことでもあると思うので、謹んでお伝えします。
そして、自分への戒めでもあります。
僕が新婚だったか、婚前だったかの旅行で、妻と長い休みをとってイタリアに食べ歩きに出かけたことがありました。
その時に一番驚いたことは、訪れた先のリストランテで、70歳前後のベテランスタッフを厨房やホールでもよく見かけることで、さらにお客さんから敬意を向けられていることでした。
そのベテランスタッフは、経営者ではなく、従業員なのです。
定食屋やラーメン屋なら日本でも良く見かけますが、リストランテです。
努力をしないでただ働く人達
少し荒っぽい言い方かもしれませんが、学校で勉強もできず、大学へ行くほどの能力もなく、専門学校だったらなんとか。
そこで数ある専門学校から、調理師学校を選ぶという流れの人が、この40、50代には、とても多いのが現実です。
そして調理師学校を卒業して、飲食店に勤めることになりますが、どんな業種よりも勤務時間が長い飲食店で、お店と家の往復だけの生活になり、その後、料理を勉強する、他のお店に行ってみるといった自分を磨くことをやめてしまう人がとても多いのです。
ソムリエの資格を取ったあとは全く勉強しないし、なぜかワインもあまり飲まないといった人がとても多いのも飲食業界の特徴です。
僕も、20代でお店の店長を経験しましたが、1日14時間程度働き、本を読む、他のお店に行ってみるなどというインプットの時間を全く取らない生活を長くこと続けた時期があり、それの生活に疑問を感じていませんでした。
しかし、ライフワークバランスを考え直す風潮や飲食店の脱ブラック企業への流れが強まったことと、SNSによる情報量の増加で、今の若い世代は、とても細かく分かれたジャンルの仕事選び、キャリアの積み方がわかるようになり、適職、働き方をきちんと選べるようになっているのです。
飲食店で働いていて、バブル期にチップを1万円もらったことのある世代と何度も起こる経済ショックを自分の親が食らっているのをみている世代では、堅実さと緊張感にとても差があるように思えます。
そうなんです。飲食店で働くベテランたちは、特に他の業界より時代に取り残されているように映るのです。
丁稚奉公という制度が古くからありましたが、この歴史が、今の飲食業に影響をまだ残していることもあります。
低賃金、長時間労働が当然という文化です。
しかし、これは卵が先か、鶏が先か。
とにかく、飲食店経営者と従事者で被害者同盟のようになり、どうせ飲食なんて、そんなもんだろうというスタンスになり、いつまでたっても人から尊敬される職種にならないことだけは避けたいのです。
仕方がなく飲食店で働く人とそうでない人の差
これだけ、世の中にはいろんな職業があり、どのくらいの年収でどんな働き方をするのかYoutubeやInstaでわかる世の中でも、それでも飲食業をやりたいと思ってこの世界に入ってくる若者がいます。
インターネットで、憧れる一流の料理人、飲食店経営者を目の当たりにし、やってやるという意気込みで飲食業を選ぶ若い世代もいるのです。
飲食店で働く40,50代は、特に勉強を続けていかないと、この若い世代にバカにされるだけのお荷物となってしまいます。
このままだと、若い世代に追い越される。
それをパワハラみたいなことで、ごまかすのも限界だ。
と、皆さんも気づいてるはずです。
今の若い世代をゆとり世代とか、いまだに言うのはやめましょう。
そのゆとり世代は、スポーツでも世界で結果を出しています。
やる奴は、やるんです。
ITリテラシー、金銭リテラシーが低い
これは、ここ最近で強く思うことですが、PCを触ろうともしない年配の飲食店スタッフが多いのです。
若い世代は、なんの抵抗もなく、ちょっとした印刷物やアプリの設定など仕事に必要な程度のことは、経験がなくても軽くこなしてくれます。
これがベテランたちは、できないのです。
いや、やろうとしないのです。
パソコン苦手なんで、できないんですよ。という発言は、
今後、仕事拒否ととらえます。
と宣言した企業もあります。
もうそういう時代なんです。
それに気づかぬふりをしているのです。
そういう作業ができない分、メニュー開発や、調理、接客で圧倒的な仕事の成果を残せていますか?
僕が見る限り、圧倒的な成果を残している人は、恥ずかしがらずに若い子にPCの操作を教わったり、調べたりして必要な業務は断らずにこなしています。
また、PC作業を断るような年配の人ほど、今月の売上金額がいくらだったかを知りません。
ひどい場合だと、今日の売上金額もも知らないのです。
自分の給料が出る分ぐらいの売上かどうか、気にならないのですか?
気にならないのであれば、給料は減っていくことになるはずです。
ITリテラシー、金銭リテラシー、これらが極端に欠落しているのであれば、今すぐ正すべきです。
これを読んだ瞬間に、リテラシーってなんだろうと調べ始めていれば、まだ大丈夫かもしれません。
お腹を満たせるというアドバンテージが甘さを生む
「これしょっぱいね。」
こんな感想があったことを、接客したスタッフが料理人に伝えたとします。
「食い合わせが悪かったんじゃないの?」
こんな返事をする料理人がいます。
もちろん、そういうこともあるでしょう。
しかし、個人の味覚の差があることで、そこに逃げやすい業種でもあることを
理解しておかないといけません。
モデルさんが仕事した後、「表情がいまいちだね。」
と言われたとマネージャーさんから聞いて、
「その人のセンスが悪いんじゃないんですか?」
と答えることがありますか?
あるかもしれませんが、もう、そのクライアントさんからは仕事が来ることはないなと確信すると思います。
飲食業界の人も、もう2度と来てくれないだろうな、と思うことがあるかもしれませんが、他の業種とは大きい違いがあります。
それは、飲食店の最大の特徴であり、悪いところで、
お客さんの空腹を満たすことができる。
という大きな要因があります。
人間が生きていくのに最低限必要な、お腹を満たす。
これが、飲食業の甘さにも繋がっているのです。
あのお客さんは2度と来ないだろうと思っていても、お腹が空いてる他のお客さんは来るだろう、となんとなく思ってしまっているのです。
駅前のカレーハウスで、800円出して、全然美味しくない。
しかし、時間もないし、味は今一歩とわかってるけど、とりあえずお腹が減ったから「いいや!ここで。」というケースが圧倒的にあるのが飲食店です。
つまり、飲食業界は、いまいちでもニーズが多くあるのです。
カメラマンは、写真を取って欲しいニーズだけではなく、素敵な写真を取って欲しいのがニーズで、素敵なものでなければ価値はありません。
一方で飲食店は、食事をしたいニーズは生きていくために必ずあり、美味しくなくても食べるニーズがあるのです。
これが最大の特徴であり、働く人の甘さを生み出しています。
この思考は当然のことながら、わざわざタクシーで行くようなお店ではあまりないですが、利便性に長けている駅近の飲食店に多い傾向です。
もし、ここに甘えがなければ、もっと評価の高い飲食店となるはずで、この甘えが自分の仕事の地位を自分で下げてしまっているのです。
能力ではなく、時間数で稼ぐことへの慣れ
仕事の質でお店の利益をあげる思考がないことから、自分の稼ぎを確保するために、長く働かなければいけないことになります。
特に飲食業界では、その思考が強いベテランが多く、休んでないことを自慢したり、若い子に根性がないという不満ばかりを言って、店全体の仕事の質を落としてしまうのです。
そして、歳だけとっていき、体力がなくなり失業する流れとなるのでしょう。
この思考、習慣を変えない限り、若い人のお手本にはなれませんし、尊敬もされないことになります。
まとめ
よくも悪くも、現在の飲食業の地位や尊厳を築いてきたのは、ベテランの人たちです。
素晴らしい食文化、仕事の仕方を若い人に伝えている方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、まだまだ、その数は少ないと感じます。
冒頭でもふれましたが、50、60代のこの道40年以上のホールスタッフで、お客様にも、後輩たちにも、経営者にも信頼される人。
そんな人が料亭や旅館、高級寿司店以外でも、もっと増えていいと思います。
しかし、今のレベルでは、体力がなくなる50、60歳になっても、長時間働くから評価してくれと辛抱するしかなくなります。
自分が長期休暇をとっても、若い子が張り切って変わってくれる環境を作れていますか?
自分がその店にいることで、お店を盛り上げることができていますか?
昨日より今日、もっと美味しいもの、いいサービスをできるように何か努力しましたか?
(自分にも問うています。)
この確認を常にしてほしいのです。
そして、その努力が「昭和で止まってしまった日本の食文化」の進化となります。
僕も頑張ります。
この記事を一番読んでほしいのは、40、50代の飲食店で働く人ですが、その方たちは、特にこういった文章を読む習慣がない人が多いと思います。
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