家飲みと食事をちょっと贅沢に④スーパー万能調味料「魚醤」のスゴさ

魚からできた 醤【ひしお】と書いて、「ギョショウ」

パッと何のことか、すぐ分からない人もいるかもしれないが、一番知名度の高いものとなると、タイのナンプラーなのかもしれない。

しかし、この魚醤は世界中に存在する。

ベトナム → ニョクマム
イタリア → コラトゥーラ
フィリピン → パティス
中国・台湾 → 魚露

あげれば、キリがない。

イギリスのウスターソースにも魚醤が入っているし、古代ローマに至っては「 ガルム」という魚醤まである。

日本にもかなりの種類が存在する。

昔からある定番は、日本三大魚醤と言われ
秋田 → しょっつる  原料:ハタハタ
石川 → いしる    原料:イカ・イワシ
香川 → いかなご醤油  原料:そのままイカナゴ


タンパク質があれば、何でも 醤【ひしお】になることから、鯛、ウニ、エビなどなど色んな製品ができている。
それぞれの原料の風味が残ることで違いも楽しめる。

醤油は、大豆から作られていることは皆知っていることだが、
これもまた醤【ひしお】である。

醤(ひしお)と一言でいっても、肉醤、魚醤、草醤、穀醤の4種類に分けられる。
醤油は、穀醤に分類されるが、やはり魚からできた魚醤は、タンパク質が分解されて生成されるアミノ酸の量が多いので、特に旨味が多いのだ。

味のイメージとしては
醤油+アミノ酸の増量=魚醤
つまり旨味をたっぷりと含んだ醤油のようなものと考えていい。

そして、日本人が馴染める要素もたっぷり入っている。
魚の旨味、醤油に似た風味、これが嫌いな日本人は、遺伝子レベルでほとんどいないだろう。
じゃぁなんで、ナンプラーをふんだんに使うタイ料理は、好き嫌いが分かれるのか?

それは、ナンプラーではなく、タイ米とパクチーの香りが多くの原因だ。

普通の醤油で味付けした料理は、他のもので旨味をたすのが普通だ。
カツオや昆布で出汁を取ったりして下支えをする。

しかし、魚醤は、その必要がないぐらい旨味たっぷりだ。

要するに、魚醤だけで美味しい一品が出来上がってしまうのだ。

極限に調味料を減らした料理は、やはり素材その物の旨さを際立たせる。

一番手に入りやすく安価なものとして、タイのナンプラーを例にあげよう。

「肉もやし炒め」なんかだとわかりやすい。

醤油に生姜やニンニク、旨味を足すために「ほんだし」や めんつゆを少し垂らす家庭用のレシピがたくさんあるが、これは必要ない。

この考え方は以下の記事でも書いているが節約にもつながる大事な考え方だ。

そもそも旨味を十分含んだ醤油と考えれば、いろんなものを足す必要がない。
必要とするならば、辛味が欲しい時の鷹の爪、薬味となる生姜、ニンニク、ネギ、くらいだ。

気になる匂い

流石にナンプラーは風味が独特で臭いと思う人がい多いかもしれない。
しかし、調理前のナンプラーをそのまま嗅いでみると確かに強烈だが、他の材料と混ぜて少し時間をおいたり加熱することで、そのトンがった風味はとてもまろやかになる。

特にほんの少し加熱することでツンとした感じは取れてしまう。

これは、日本のしょっつる、いしるにも同じことが言える。

和食でも使えるナンプラー

タイ料理はあまり作らないからナンプラー買っても、ほとんど使わないよねぇー

と思う方も多いと思う。

しかし、このナンプラーは原料であるカタクチイワシの身、内臓の旨味が詰まった醤油だと考えてほしい。

そう考えれば何に入れても美味しいと考えていいぐらいだし、和食と合わない訳がない。

前述したように、タイやベトナムの風味になってしまうのは、このナンプラーではなく、パクチーなことが多い。

実験的にやってみたことがあるが、ラーメン、そば、鍋のスープに出汁の代わりにナンプラーを足したことが何度もある。
しかし、それに気付く人はあまりいない。

一度火にかけたナンプラーを冷まして冷奴かけて生姜と一緒にたべるのもいいし、卵焼きなんかにもナンプラーを入れても美味しい。

ペペロンチーノにコンソメを入れたりするのなら、イタリアのコラトゥーラを使うイメージで、ナンプラーを試すのも悪くない。

なんでもありだと思って、ぜひ、世界の魚醤をどんどん使って欲しい。
味付け塩コショウを使うよりよっぽど美味しい。

おまけにナンプラーは、買うところを選べば、かなり安いし、まさに魔法の調味料だ。

是非お試しください。

色々調べたがここが一番安いかも 世界のニッショク!
送料があるので、他のエスニック食材と一緒ならコスパ良し!


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