あけましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。
今年もまた多くの方々とふれあい、様々なお店のサポートをできたら幸せです。
また、今年は自分自身が実店舗経営をする事業も始めたいなと思っています。
ちなみに上の写真は『ウサギのパエリア』です。
新年早々ですが、今年2023年の飲食業界はどんなふうになってゆくのかを書いてみようと思います。かなり長くなるので、5回ほどの投稿に分けてアップしようと思います。
どんなお店にもあてはまるような抽象的な書き方が多いですが、参考にしていただきたいです。
昨年は、過去最高とか初めて直面するような情勢が多く、とにかく変化に次ぐ変化で1年中対応に追われるような年でした。今年からはその世の中の変化からくる影響が隅々まで行き渡り、ビジネスにも明暗がしっかり分かれてくると思います。
対応が遅かったから損をした。
対応できなかったから潰れた。
分かっていたが思い切れなかった。
なんとことにならないように、ほぼ確信できている飲食業界の近未来について予測しどう対処していくかをまとめてみました。
昔から言われている定番の予測も含まれますが、何度話しても危機感を持ってもらえないことを重ねて、また、ここでも取り上げています。
味も値段もそれなりの飲食店が迫られる変革
この20年来、飲食業は価格帯の2極化が進んでいくと言われ続けていました。実際のところ圧倒的に安い店か、ちゃんと高級な店、このどちらかに入る業態の飲食店はポジションをしっかりキープしているように感じます。
『圧倒的に安い店』は、大手の飲食チェーン店がスケールメリットを活かした仕入れや流通網の整備、店舗業務の自動化によって実現をしてきました。
その一方で、『ちゃんと高級なお店』は、その事業規模に関わらず、熟練した技術を持つ料理人と接客スタッフによって顧客の満足感と付加価値を生み出しその地位を確立しています。
しかし、このどちらにも入らないお店、つまり『味も値段も中間のお店』が飲食店の全体のほとんどを占めていると言われます。そして、この『味も値段も中間のお店』やそこで働いているスタッフがこれまでの飲食業界を盛り上げて来たといってもいいと思います。
ではこの『味も値段も中間のお店』は、どんなお店か?
・2軒目にノリで行く店
・大人数の宴会で使う店
・クーポンがあるから行くお店
・一流の料理人はいないお店
・チェーン店の真似をしている個人店
こんなお店になります。
コロナショック前はこういったお店もとてもニーズがあり、そのポジションがありましたが、コロナ禍の3年間でその必要性はかなり減ってきました。
・2軒目に呑みに行かなくなった
・大人数の宴会がほとんどなくなった
・家飲みも意外と充実できるようになった
こんな理由からです。
『味も値段も中間のお店』で中途半端な体験するならテイクアウトやスーパーの惣菜で済ますか、外食する回数を減らして、その数少ない一回を『ちゃんと高級なお店』で過ごそうと考える人が増えています。
『圧倒的に安い店』に価格では勝負にならず、『ちゃんと高級なお店』には技術で勝ち目がないとなると、『味も値段も中間のお店』は今まで、どう立ち向かって来たのでしょう?
これまでは、圧倒的にコストパフォーマンスをよくする、お客船の満足度を上げることでやってこれました。
しかし、ここ最近の原材料や人件費、光熱費の高騰でコスパを上げるのは難しく、メニューの価格を上げ過ぎるのはリスクがあるのが現状です。
つまり利幅を削って持ち堪えているのです。
それならば、どう変革して現状を打破するのか?
ちなみに私、太田も一流の技術を持っているわけでもなく、大金を投じてスケールメリットを出せるような大きい飲食ビジネスができる資本力があるわけではありませんでした。
なので、これまで『味も値段も中間のお店』を経営し、コスパを上げる努力をし続けてなんとか実績を作ってきました。
同じようなお店を経営している人の今おかれている状況をリアルに想像して2023年の飲食業界を取り巻く環境と予想されるトレンドを共に掘り下げてみようと思います。
値上げするか閉店するかの判断が必要になる
皆さんもご存知だと思いますが、飲食店の経営指数としてFL比率というものがあります。Fは食材費、Lは人件費でその合計金額が売上の何%を占めているかというものです。
もうかれこれ30年ぐらいになるでしょうか?
このFL比率は『60%を目指すべきだ』というのが定説になっています。
F 食材費30% + L 人件費30% =60% ← FL比率
この60%を守れるような飲食ビジネスを考えることが圧倒的に経営を有利にすることは間違ありません。
しかし現実的にこの目標数値が達成可能なお店はどのくらいあるのでしょうか?
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